日本は2019年4月より有給休暇取得の義務化が始まりました。義務化するほど、休暇を取れないのかと、ビックリしています。確かに私も日本で働いていた時、夏休みと年末年始しか取りづらいなぁと感じていました。
それがマレーシアで就職して4年。マレーシアで休暇を取ることストレスは一切感じません。今回は私の勤務経験を基に日本とマレーシアの休暇を比べてみたいと思います。
祝日日数(2019年現在)
日本 | 16日 |
マレーシア | 15日 |
日本もマレーシアもほぼ同じくらいの祝日日数ですね。世界的にみても、祝日が多い国のようです。ちなみにシンガポールは11日でした。
そして、マレーシアの一般企業は日本と同様、土日休みです。祝日が日曜日と重なると、翌日の月曜日は振替休日になります。全体の休暇数ははほぼ互角です。
有給休暇は何日?
有給休暇付与数 | 取得日数 (取得率) | |
日本 | 20日 | 10日 (50%) |
マレーシア | 16日 | 12日 (75%) |
勤続年数によって有給休暇付与数は変わってきますが、ここでは有給休暇付与率MAXで比べています。
取得率で差が出てきました。日本はマレーシアよりも4日休暇付与数が多いのにも関わらず、取得日数は2日も少ないです。
マレーシアでは有給休暇のことをANNUAL LEAVE(AL) エーエルと呼びます。
日本で有給が取りづらいと感じる理由
- 緊急時の為にとっておく(病欠なども有給休暇から引かれますよね)
- 申請前の上司へのお伺い(事前に休んでいいか相談するスタイルでした)
- 取った時の罪悪感(長期休み明けにネガティブな事を言う人もいました)
- 来年への繰り越しが可能
私が日本にいる時に感じた取りづらい理由でしょうか。
私も日本では一般企業に勤めていました。その当時は建設業の設計部に配属されていたので、基本は社内勤務。皆さんお盆休暇と年末年始以外は休まないような会社でした。お盆休暇をずらして9月頃にとっても良かったので、少しフレキシブルな会社だったのかもしれませんが。
マレーシアの有給休暇スタイル
①緊急用にとっておく
なんて事はしません!
なぜなら病気で休んだ場合はSick Leave(病欠)から休みが引かれるからです。私の会社では有給休暇とは別に、Sick Leaveとして18日付与されます。
もちろん病欠を偽って使われないよう、病院に行ってきた証明書を提出しなければなりません。この証明書がMedical Certification (MC)といいます。病欠の事はsick leave よりもMC(エムシー)と呼ぶ人が多いです。
またまた入院することになったら、Hospitalization Leave(入院休み)60日から引かれます。
もちろん病欠や入院休みの上限を超えたら、有給休暇から引かれます。
② 申請前の上司へのお伺い
今の会社はシステム上で申請、承認が下りてくるパターンです。口頭で事前相談はしません。 申請をして却下された事はありません。 面と向かわずに申請するので、気が楽ですね。
休暇の日付が近くなったら、上司にリマインダー目的で会話する程度です。
③ 取った時の罪悪感
一度も感じた事ありません。ネガティブな事を言う人は一切いません。それよりはどこ行ったの?何が良かった?など興味を持ってくれる人が多いです。
全員が休暇をとるので、まぁ休んだ時に何かあったらお互い様。助け合いましょう精神が一番大きいです。
④来年度への繰り越しが可能
マレーシアの有給消化率が高い理由に、有給休暇が来年に繰り越せない、というルールがあるからだと思います。
現在の会社は10日までの繰り越しを認めていますが、前の会社は一切認めていませんでした。
使わなければ、消滅ということです。なので、年末までに大慌てで有給休暇を取得することになり、12月に半数の社員が出勤してこないという異常事態も発生したくらいです。(これはさすがに社内で問題になりました。もっと計画的に休暇取得しましょうと。笑)
因みにインドの有給休暇取得は
実はインドも有給休暇率はあまりよくないです。インド人も少し昔の日本のような感覚で、同じ会社に長く勤め、長時間働く、会社に貢献することが美徳とされています。
そんな精神で育ったPちゃんは、有給休暇を取ることを極力避けます。
また取得率が低い理由には未消化の有給休暇を全て買い取ってくれる制度があるからでしょう。
若い時に取る有給休暇よりも定年時にとる有給休暇の日当単価は高くなります。彼らは有給休暇を定年まで大事に取っておいて、最後の最後に換金してもらうのです。
まとめ
私がマレーシアで働く理由の一つとして、有給休暇取得がしやすい事です。家族と過ごす時間が持ちやすいですね。私の家族の場合、帰省する際、移動日で2日はつぶれてしますので、休暇を取ると長くなる傾向があります。
もちろん欧米と比べたらまだまだなのかもしれませんが、私は現状満足しております。